いつものように男は18時になると、
会社を出てやや早歩きで地下鉄の駅へと向かった
そして地下鉄の自動改札を通り抜け駅の構内へ入って行った
男は片手に紙袋とカバンを持っていた
kaoruは男に気付かれないように人ごみに混じりながら
20メートルほど後ろから着いていった
地下鉄が来て男はそれに乗ると、kaoruは隣の車両に乗って
男を見失わないようじいっと男を見つめていた。
そして3つ目の駅で男は降りた・・・
駅前の通りをずっと繁華街へと歩いていくと、
あるビルの中へと入っていった
「○○メンズエステサロン」の看板が目に入った
ふ~ん、エステか・・・
kaoruは、男がどれくらいで出てくるのか解らないと思い、
今日のところは諦めて帰った
エステに通ってる事だけでも解れば、収穫ありだわ・・・
次の日会社でkaoruは何も無かった顔をして、
「そう言えば、中田君て、男の人のわりには、
お肌が綺麗よね?何かお手入れとかしてるの?」
男はまさかkaoruが尾行していたなんて知るはずもない
意味ありげのような言い方で話をするkaoruに、
「主任、何をおっしゃるんですか~?
ここは女性社員が多いから清潔にしてないと
嫌われちゃうかなとは思ってますが、
特に何をしてるわけじゃないですよ」
「あら、そうなの?」
それ以上は突っ込んで聞く事は今は止めておこう
(まあいいわ、来週あたり待ち伏せしてやるから・・・)